見てはいけないもの
トレイルランニングのコースにかつて首吊り自殺があったいわくつきの場所が存在します。
当初、そんなこと知らないでその付近でコース作りの作業をしていましたが、妙にさびしいところで、一休みする気にもなれないような場所でした。
一昨年、私と一緒に作業していた人の背後に男が立っているのを一瞬見ました。薄気味悪いので黙っていましたが、「実は一昨年」と話したら、「え?俺も見たんだ!」・・・彼には私が歩く横に同じような男の姿があったのだそうです。
その現場を通り過ぎて自動車が通れる舗装路にでて、大きな桜の木の枝が日陰を作っているアスファルトの上で腰を下ろしてお茶を飲みながらそんな話をしていました。
「なんか音がするね」ミシミシと木の枝を踏みつけるような音が時折聞こえます。「まさかまた来たんじゃあるまいな。」「足がないのに踏み音がきこるのだろうか?」
一昨年のこともありますから、お互い「こいつの近くに出る!」と注目していましたが、どうやら私の背後に出た模様です。一瞬あい向かいにいた知り合いの顔つきがこわばり、目を大きくに開いたまま動かなくなったので察しました。
振り返ろうとすると、小刻みに顔を横に振るので「見てはいけないほどのものなのか?」とわかりつつも、見てみたい。
が、次の瞬間、においでうかつに振り向けないことがわかりました。自分が風上にいたのでにおいに気が付きませんでした。

これが決してラブ・アンド・ピースのVサインではないことはすぐに察しました。
「親子?」と言う意味でこちらもVサインを出すと、こっくりとうなづいてVサインを返してきます。
「2m?3m?」とVサインとWサインを出すと、ジャンケンで言うところのパーを出すので5mほど背後だとわかりました。
心霊現象に関わりなく「金縛り」はあるんですね。

見てしまった!
幽霊の類と違ってきわめて具体的に恐怖とその惨状の想像ができます。
時間にすれば1-2分ですが、長い時間に感じられました。
この夏一番の暑さなのにばすっかり汗が引いていました。
このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。