中高年の午後
学生時代の山仲間と一緒に谷川岳の西黒尾根を登りに行きましたが、天候が怪しくなってきたので途中で逃げ帰ってきました。
毎年4月に積雪の谷川岳と、そのあい向かいの白毛門山に登るのがこの20年ほどの恒例になっていますが、雪があった方が自分の歩幅で歩けるので快適です。今年は3月に白毛門山に登ったものの、谷川岳はまだ登っていません。
この友人と山に登るのは三十年ぶりくらいだろうか?最近、おじいちゃんになったのでただでさえ家庭内で脇役に押しやられていたのに、孫の登場でエキストラ並みの扱いになってしまい、遊んでくれる人がいないためグレかけています。そんなわけで非行老人の登竜門と呼ばれる山登りに戻って来ました。
天候が崩れることは予測していたので登れるだけ行ってみようかと出かけましたが、森林限界を超えたあたりで満足したのか?お茶を飲んで一休みしたら「下りようか」と言い出しました。私も彼のアイゼンワークが怪しかったのでここら辺が無難だろうか?と思っていたので、時間をかけてブナの森の中をのんびり戻って来ました。
昼食を食べてまだ時間が余っていたので沼田公園の桜を眺めに行きました。元々横浜の人間なのでこの時期に桜が咲いていることを珍しがっていましたが、今年は少し早目に咲いてそろそろ終盤に差し掛かっています。

市議会議員の選挙が始まったみたいで予想していたほど人が出ていなかったのですが、こんな天気でもテントを張って花見をしている根性のある花見客ファミリーがいました。

公園の中ではユキヤナギの花がちょうどよい状態になりました。チューリップはあと一週間もすれば心地よい状態になりそうです。

土岐家の洋館でお茶会をやっていたので飛び入りしてきました。
およそ公園の花が云々とか、茶道の心得が云々なんてこととは真逆の立ち位置にいた我々ですが、青春から白秋に人生を通過するとあまり形式のとらわれないでお茶をいただくことができるようになります。「甘くておいしい」とついつい言ってしまいました。ふるまうおばさんも「結構なお手前で」なんて形式ばったことを言われるのを期待していないのでしょうが、ひと心地つけました。
この友人のお母さんはお茶の先生でしたが、彼が言うには「おかげで母が亡くなるまでお茶が心地よいなんて一度も思えなかった。」50過ぎてようやく気兼ねなくお茶を飲めるようになったみたいです。私も自分の親を見てきたら酒飲もうと言う気力はなくなりましたが、親がいなくなっても晩酌などする気にもなれない。

城下町と桜と言うと秋田の角館が有名ですが、二十数年前、角館の武家屋敷の桜を見に行ったときはすでに桜が散った後でした。武田鉄矢の「思えば遠くに来たもんだ」が角館で、刑事物語の最後「やまびこの詩」は沼田でした。「思えば遠くに来たもんだ」は柔道やっていたこともあって妙に自分の少年時代とかぶるのですが、この公園は柔道部の憩いの場でした。

お茶の会場の後ろは武道館になっており、女子高の剣道部の叫び声が響いていました。

で、結局花より団子になるので最後は公園の中の屋台で焼きまんじゅうを食べることになりました。焼きまんじゅう初体験の友人は「こんなものがあったのか!」驚いていましたが、気にいったみたいで帰りに新幹線の駅で土産に買っていきました。持ち帰りの焼饅頭を家庭で焼くには裏技がありまして、電子レンジで饅頭を温めてからガスバーナーなどで表面に焦げを作って味噌ペーストを塗ると上手に作れます。

若かりし頃はいかにしがらみを打破するかで混沌としていた気がしますが、半世紀以上人生を泳いでくるとしがらみをそれなりに楽しめるようになったみたいです。要は受け入れる度量が広がっただけなんだろうね。
朝は20代の頃の感覚で意気揚々と登山に行ったものの、根性尽きて、午後は無理なくのんびり中高年に戻って過ごすことができました。
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